立本寺

一口説法「災い転じて福となす・・・」

なかなか思うようにいかないのが私たちの人生です。
不幸や災難は、不意に容赦なく襲ってきます。毎日の生活の中でいろいろ悩みがつきないものです。そして、個々別々に問題やハンデを背負っています。
そんな中で大切なのは、「負けるものか」「くじけずガンバる」と立ち向かう心です。
お釈迦さまのみ教え(お経)の中に「まさに忍辱の鎧を著るべし」(勧持品)と励ましの言葉があるように、難事を忍ぶ強い精神力が必要です。そして、その意志の力こそが事態を好転させて行くのです。「災い転じて福となす」の言葉のように、災いに出会って自分自身を見直す良い機会を得、人生の本当の価値に気づく事が出来るとも云えます。
 迫害のご生涯を送られた日蓮聖人は「人をよくなす方人・・・(味方)よりも、強敵が人をばよくなしけるなり」(種々御振舞御書)と語られ、迫害を加えた人々に対しても「良き師・良き友」であると感謝の言葉を贈られております。災禍の中では、その生き方が試される時でもあります。その災いを転ずる力こそが信仰・信心の力であり、お題目の信仰なのであります。

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